「大規模地震」を想定し災害訓練 中央病院/DMATとの共同で

2019-03-21 ニュース

 10月21日中央病院で、大規模地震を想定した災害訓練が、札幌東消防署協力のもと実施されました。今回は、北海道では初の災害派遣医療チーム
(DMAT)※との共同訓練で、医師や看護師など、職員ほか128人が参加。友の会員、看護学生も模擬患者として参加しました。

 「(訓練)地震発生」の第一報を受け、災害対策本部が立ち上がります。地域や院内の被害状況の把握の後「災害宣言」が発令され、各自指定された持ち場に急行します。院内各所に緊急度に応じた治療を行うブースが設営。玄関前の「トリアージブース(治療優先順位の選別)」には、模擬傷病者が徒歩や救急車で切れ間なくやって来ます。医師が傷病者の重症度、緊急度を判断し、黒・赤・黄・緑の「トリアージタグ」を一人一人に付け、各ブースに誘導。

 各ブースでは、DMATと連携しながら治療にあたりました。病状は足の打撲や頭部裂傷から、緊急手術が必要な腹部挫傷、そして心肺停止まで。この日は、傷病者役20人の受け入れを行い、本番さながらの緊張感ある訓練となりました。

 訓練後の講評で田村裕昭院長は、「私たちは病院をあげて、地域住民の救援を目標にしてきた。今日のようにいつも人員、物品など医療資源が十分にあるとは限らない。それが乏しいもとでの訓練も考えたい」と話しました。

※DMAT  医師、看護師、業務調整員で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チーム。知事により指定された災害拠点病院に置かれる。