いつでも、どこでも、
安心して受けられる医療をめざして


 北海道勤労者医療協会(勤医協)は戦後の生活難と貧困な医療の中、だれもが平等な医療を受けられる病院を−と願う地域の人々と医師や看護師らの手によって、1949年に設立された公益社団法人(公益法人は2012年から)です。
 勤医協は地域の人々のかけがえのない命と健康を守るため、患者さんの立場に立った保健・医療・福祉活動の総合的な展開と医療を良くする運動に取り組んできました。
 私たちは最新の医学・看護学からの成果を学び、技術構築をおこない、患者さんの病態を的確にとらえるとともに生活と労働の場に根ざした、患者さんの立場に立つ看護をめざしています。
 また、病院・診療所を訪れる患者さんに医療を提供すると同時に、地域の方々が健康を維持し、安心して住みつづけられるまちづくりの運動を進めています。
 さらに、看護介護研究交流集会などの研究活動や看護雑誌の発行、症例検討会や気になる患者さんのフォロー活動などに取り組み、民主的な医療チームの一員として力を発揮しています。
 現在、国は財政危機を理由に国の社会保障費を大幅に削減し、患者負担増を強いています。その結果「病院にかかる回数を減らした」「薬代が払えない」など、病気になっても病院にかかりづらい状況が広がっています。このような状況のもと、勤医協は患者負担が最小限で すむように努力し、差額ベット料の徴収をいっさいおこなっていません。そして、より良い社会保障の実現はその制度の改善・充実なくしては難しいと考え、 積極的なアピール活動に参加しています。


◆勤医協綱領
 われわれの病院、診療所は、戦前の無産者診療所の伝統と経験をうけついだ、働くひとびとの医療機関である。

一、われわれは、患者の立場にたって、親切でよい診療をおこない、力をあわせて働くひとびとの生命と健康を守る。
一、われわれは、つねに学問の自由を尊重し、あたらしい医学の成果に学び、国際交流をはかり、たゆみなく医療内容の充実と向上に努める。
一、われわれは、社員職員が一体となって地域、職域のひとびととともに、生活と健康を守る運動をすすめる。
一、われわれは、国と資本家の全額負担による総合的な社会保障制度の確立と医療制度の民主化のためにたたかう。
一、われわれは、人類の生命と健康を破壊する戦争政策に反対する。

 この目標を実現するために、われわれは、たがいに団結をかため、医療戦線を統一し、独立、民主、平和、中立、生活向上をめざすすべての民主勢力と手を結んで活動する。

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